「恩讐の彼方に」、岩波文庫

先日古本屋に行ってなにか面白い本がないかなと探していると、菊池寛恩讐の彼方に」を見つけました。この作品は小学校の道徳の時間にスライド(!)を使いながらクラスで読んだことをなぜかよく覚えています。今は道徳は正式な授業になって検定教科書が使われていますが、昔は適当な副読本や文学作品を使っていました。

恩讐の彼方に」は大分県の青の洞門を開削した僧の実話を基にした菊池寛の創作で、さんざん悪事をおこなった男がそれを悔いて了海という僧になり、難所に道を通す誓願をたてます。一方で了海に昔父を殺された実之助が了海を日本中を探します。そして21年目にようやく洞門が開通します。

悪事から悔い改め、親の仇討ちの敵とのかかわりあい、今読み返すとうまくできた小説だなと感心しますが、小学生としてどう理解したのか不明です。

この本は岩波文庫で、この文庫は1927年刊行の日本で初めての文庫本シリーズです。当初はこの本のようにカバーはなくパラフィンで包まれるだけで、帯の色でジャンルを区別していました。☆の数で価格を表し、この本は☆☆で200円です、

学生時代に週に一冊読むような課題があり、苦しみながらも愛読していました。とても懐かしいシリーズです、

写真左:岩波文庫1979年菊池寛恩讐の彼方に

写真右:今の岩波文庫、カバーもついてずいぶん新しくなりました